星羅のノート

感想読むの好きだから私も書く。自由帳。

【好きな歌詞】コートで会おう(テニミュ/六角中)

ねえ君 生きていく途中で 

コートで会おう!

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ミュージカル「テニスの王子様」の劇中歌。

テニプリは中学生テニス、夏の団体戦を扱った青春漫画。

青春まっただなかの中学生たちが歌う

永遠と刹那を同時に感じさせるようなそんな歌詞がこれです。

 

 

 

「生きていく途中で」という言い方がすごく好き。

これから〜、未来に向かって〜みたいな歌詞はよくある。

「ずっと一緒にいよう」系歌詞は恋愛ソングが多いのもあって、もう腐る程見るんだけど、「生きていく途中でコートで会おう」は

仲間と一緒の未来は想定されていなくて、

どこかで別れたけど、また会いたい

というニュアンスを感じる。

 

 

 

 

中学生って目の前のことしか考えてないと思うし、

実際、作中では全国制覇のことしか頭にない中学生たちですが、

この曲では、自分たちは中学テニス全国大会が終わっても

人生が続いて行くことを理解しているし

戦ってきた仲間たちとはどこかで別れるのだろうと

なんとなく予想しているような気がする。

「ずっと一緒にいようね。」と言える人たちには

この言葉は言わない。

 

 

 

 

 

のちに続く「コートで会おう!」は

これからの人生のなかでテニスは絶対に続けている、という確信があることを指し示してる。

高校生になっても、社会人になっても、

自分がテニスを続けている未来は無意識に予定しているんだなと。

 

これは、部活が好きな(好きだった)人はあるあるだと思う。

部活をやっていた当時に自分がそのスポーツをやめる未来が想像できたでしょうか?

吹奏楽部だったら「ステージで会おう」だし、剣道部だったら「道場で会おう」になるわけだ。

 

 

 

まとめると、

今しか大事じゃない(と思われる)中学生の歌う歌の中に

テニスが楽しくてしょうがない現在と

「現在」が終わった後に続いていく自分たちの未来についてを

同時に話しているのがすごく好き。

 

 

さらに、想定している未来では

今戦っている仲間や敵チームは一緒にいない。

でも、自分はテニスを続けている。という予想をしている。

そして、問いかけている君もきっとテニスをしている、と確信をしている。

だから、何年後とか、いつどこで、なんていう約束はできないんだけど、

生きていく途中でコートで会おう、とそういうことなんだね。

 

 

 

深読みがすぎるんだけど、

生きていく途中っていう言い方がやっぱり好きで…。

今しかない瞬間を楽しみながら、

でも、この瞬間はいつか終わってしまうんだろうなっていう

そういう瞬間がすごく好き。

漫画でいうと「弱虫ペダル」がそれを描くのが上手い作品で好き。

テニプリではないという笑)

漫画だと、何枚もイラストやモノローグを使ってやってくれる。

歌詞だとこの一文ってほんとすごいな。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【他に好きな歌詞】

この歌詞の前にある一文はこれ。

 

僕たちの永遠 それはテニスコート

 

永遠と言ったあとに、一瞬を感じさせる歌詞が出るのはすごい。

 

 

 

 

 

【曲とかの感想】

この曲はテニミュのなかでは珍しく

抽象的でスケールが大きい。

他の曲では、目の前の相手を倒すこと、全国制覇などのかなり近い未来、

仲間との切磋琢磨などの地に足のついた具体的なものが多い。

あとは、必殺技の紹介とか。